機械学習
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

CommonLit(2023)に挑戦| Kaggleチャレンジ記録

tadanori

Kaggleのコンテストの「CommonLit – Evaluate Student Summaries」へチャレンジした記録です。私が行った取り組みを時系列でまとめています。結果は、2106グループ中83位の銀メダルでした。

CommonLit – Evaluate Student Summariesとは

CommonLit – Evaluate Student Summariesは、Kaggleで開催されたコンペです。

このコンテストの目的は、「3 年生から 12 年生までの生徒が書いた要約の質を評価すること」です。

今回はこのコンテストに参加し、銀メダルを獲得できました。

people, girls, women
1つ前にチャレンジしたコンペの記録はこちら
惨敗したICRコンペの取り組み内容まとめ|kaggleチャレンジ記録
惨敗したICRコンペの取り組み内容まとめ|kaggleチャレンジ記録

この記事について

この記事は、私がKaggleのコンテストに参加したときの記録になります。特に優れた成績を収めたわけではありませんが、これからKaggleに参加しようと考えている方の参考になればと思い、記録を残します。

なお、今回の記事のコードは以下にあります。整理されていないので読みにくいかと思いますが参考になれば幸いです。

Kaggle Notebook

学習用コード(GitHub)はこちら

参加から内容理解まで

参加は少し遅かった

今回は、少し遅れて締め切りの1ヶ月前から参加しました。参加自体はもう少し早いタイミングに決めていたのですが、別の用事で結局1ヶ月前になりました。

自前のコードを書きたかったのですが、1ヶ月でキャッチアップして、改良を行う必要があったので、今回は公開されているコードをベースに修正していくアプローチを取りました。

コンテストの趣旨を理解する

まずは、概要(Overview)を読んでコンテストの趣旨を理解することから開始。大体の内容がわかった時点で、今回は言語モデルを使った機械学習だとあたりをつけ、transformerについて調査開始(調べたことは一応記事にして次回活用できるようにしています)。

Hugging Face Transformer(BERT)でクラス分類
Hugging Face Transformer(BERT)でクラス分類

今回は、回帰問題になりそうなのでそちらもキャッチアップ。

Hugging Face (BERT)で回帰(Regression)
Hugging Face (BERT)で回帰(Regression)

公開されているコードを読む

いつものようにEDA(Explanatory Data Analysis=探索的データ分析)と、参加時点でPublic Scoreの高いコードのチェックを行いました。

予想通り、BERT系を使ったソリューションが上位に来ているようでした。また、使い方は、事前に記事にした内容とほぼ同じことも確認。

学習と推論を分離

公開コードをそのまま実行すると処理時間がかかるので、学習部分と推論部分を、2つのノートブックに分割しました。これで、学習と、提出のための推論を個別に行うことができます。

分離して提出するコードを軽くしておけば、複数モデルのアンサンブルが可能になります。

取り組み内容

パラメータを振って学習開始

とりあえず、公開コードのパラメータを振っていくつか学習をやってみました。CVを見ても効果がなさそうな雰囲気。とりあえず、一番CVが高いものをサブしてみるとLB0.455(522位)。ここから改良を加えて順位をあげていくことになります。

モデルを変えてみる

公開コードがdeverta-v3-baseを使っていたので、これをbert, robertaなどに変更して学習させてみました。結果は効果なし、というか悪化。色々試したかったですが、とりあえずはdeverta-v3で進めることにします。

Largeモデルを使う

deverta-v3-baseをdeverta-v3-largeに変更して学習にチャレンジしました。Kaggleノートブックでは、メモリ不足のエラーが解消できないまま週のGPU(30時間)を使い切りました。

ここで、Google Colab Pro+を契約。学習環境をColab Pro+に移行させました。最初は、kaggleとColabの両方で実行可能なようにコードを作ってましたが、Largeモデルの学習結果を保存させるにはKaggleの実行環境ではディスク容量が足りないことがわかり、両方で実行できるコード挿入は中途半端な状態で放置。

ちなみに、LargeモデルをGPUメモリが不足する環境学習させる場合には、バッチサイズを小さくする必要があります。HuggingFaceのTrainerはよくできていて、バッチサイズが大きくできないときは、Gradient Accumulationという手法を使うのですが、オプションで指定することができます。具体的には、以下のようにTrainerArgumentsで設定します。

batch_sizeはメモリにギリギリ収まる3に設定したので、$3 \times 4 = 12$で、バッチサイズ12相当の動きになります(厳密には少し異なります)。

training_args = TrainingArguments(
            per_device_train_batch_size=batch_size,
            gradient_accumulation_steps = 4,
            )

Gradient Accumulationを使えば、GPUメモリが少なくてもバッチサイズを大きくすることができるので覚えておいて損はないと思います。HuggingFaceのTrainer、結構多機能です。また、メモリ節約のためにfp16のオプションをつけて、Largeモデルの学習ができるようにしました。

training_args = TrainingArguments(
            per_device_train_batch_size=batch_size,
            fp16=True,
            gradient_accumulation_steps = 4,
            )

deverta-v3-baseをdeverta-v3-largeに変更したモデルを使ったバージョンをサブしたところ、順位が77位(LB0.441)とメダル圏内にスコアが上昇しました。

試行錯誤(transformer)

ここから、GPU時間が気になったので、deverta-v3-baseモデルで学習→評価し、結果が良かったものだけlargeモデルで学習する作戦を取りました。

以下、トライしたものです。

  • 入力の最大長を増やす→効果なし
  • スペルミス修正+修正前で学習(最大長も合わせて増やした)→CVは上昇したがLVは大幅低下
  • スペルミス数を”xxx spellmisslings”のような形式で、入力に文字列として埋め込む→スコアはあまり変化なし(アンサンブル候補としてキープ
  • スペルミス修正前のテキストで学習→スコア変化なし(アンサンブル候補としてキープ
  • アンサンブル候補としてキープしたものを使ってアンサンブル→baseモデルでスコアが0.001向上

この結果を受けて、largeモデルで、スペルミス数を埋め込んだモデルと、スペルミス修正前で学習したモデルと最初に学習させたモデルの3つのアンサンブルを行ってみたところ、スコアがLB0.441→LB0.44とアップ。

さらに、largeモデルとbaseモデルのアンサンブルを行いしましたが、こちらはスコアが上がらない感じでした。largeモデルとbaseモデルの単体スコアの開きが結構あるので、アンサンブルしてもスコアがあがるより下がるといった感じみたいでした。

試行錯誤(lightGBM)

参考にしたコードでは、deverta-v3-baseで推論した結果と文書から抽出した特徴量を用いて、lightGBMによる推論が行われていました。transformerの部分の改善に煮詰まったので、こちらの部分の検討を行いました。

LightGBM→CatBoostへの変更

LightGBMをCatBoost変更してみました。baseモデルではCV/LBともにアップしましたが、largeモデルではCV/LB共にダウンしました。そこまで効果がなさそうなとでCatBoostはとりあえず保留にしました。

特徴量の見直し

特徴量の見直しを行いました。テキストの特徴量を取り出すライブラリpy_readability_metricsとtextstatを利用。また、コサイン類似度の計算を追加しました。

あわせて読みたい
texstatを用いて文章の特徴を数値化|読みやすさの判定
texstatを用いて文章の特徴を数値化|読みやすさの判定

この変更で、LB0.437にスコアアップ

この時点でのモデルの構造はこんな感じです。

アンサンブルモデル1

チーム合流

ここで知人とチームを組みました。スコア的に、私の方が結構高かったので私の書いたコードをベースに検討開始。下記のように、個別のdevertaの結果に対してもlightGBMで推論結果を出し、4つをアンサンブルすることでLB0.434にスコアアップしました。

1人で考えるより、複数で考えた方がアイデアがでるものです。

アンサンブルモデル2

この後、パラメータ調整・特徴量追加などしましたが、それほど上がらず

deverta-v3-largeを再度学習検討

ギリギリですが、devertaの学習の見直しを行いました。もともと考えていたのですがやっていなかった、埋め込みレイヤー付近のフリーズにチャレンジです。今回は、7層フリーズしました。

あわせて読みたい
ファインチューニングで一部のレイヤー(層)をフリーズする方法 | Kaggle TIPS
ファインチューニングで一部のレイヤー(層)をフリーズする方法 | Kaggle TIPS

これがかなり効果があって、deverta-v3-largeの単体モデルでLB0.433に!

いくつか学習パラメータを変えて学習させてみましたが、最初に学習させたやつ以外はイマイチでした。また、フリーズして学習したモデルを組み合わせたものもイマイチ。

この時点で締め切りまで残り2日だったので、スコアの高かった単体を残してあとは使わないことにしました。

困った時のアンサンブル

ふと、LB0.434のモデルとLB0.433のモデルをアンサンブルしたら結果はどうなるか気になったので、アンサンブルしてみました。結果はLB0.431とスコアアップ。この時点で46位とかなりよいポジションに入ることができました。

最終のアンサンブル以下になります。

アンサンブルモデル最終

提出候補の選択

提出候補の選択は悩みましたが、いつものようにLBベスト、CVベストと今回は3つ目も提出できたので最後に検討したモデルとしました。

結果は銀メダル

結果はLBから37ダウンの83位で、銀メダルでした。銀メダルになんとか残れたので良かったです。ただ、提出したモデルは、ベストではありませんでした。というか、自身の作成したモデルの16番目の成績のモデルでした。

一番スコアが良かったのは、パラメータの一部をフリーズしたdeverta-v3-largeの単体モデルでした。LBはデータの一部なのでこの選択が非常に難しいです。

ベストスコアと提出した3つのうちのベストスコアは以下の通りでした。今回のベストはCVベストでもLBベストでもないモデルでしたので、最終提出に選択しませんでした。流石に、これを提出する判断は難しいです(最終サブ候補として頭には浮かんだのですが結局選択しませんでした)。

Private ScorePublic Score
ベストスコア0.4690.433
提出したベスト0.4740.431

以下が、取り組みによるPublic Scoreの変化です。

取り組み内容とLB
取り組み内容Public Score
最初のサブ0.455
deverta-v3-baseからdeverta-v3-largeへ変更0.441
アンサンブル(3モデル)0.44
lightGBMの特徴量の見直し0.437
アンサンブルを見直し0.434
埋め込み層から7層をフリーズしたdeverta-v3-largeを学習(単体)0.433
0.434のモデルと0.433のモデルのアンサンブル0.431

まとめ

以上、commonlitの取り組みについて説明しました。今回は締切1ヶ月前から参加したため、それほど工夫をすることができませんでした。特に、Google Colab ProのT4だと、devert-v3-largeの学習に半日以上かかるので、実験をそれほど回すことができませんでした。

kaggle参加時にどのような取り組みをしているのかの参考になれば幸いです。

コンテスト終了後に、上位の手法がDiscussionで公開されます。これを見るとスキルがアップすると思います。つぎの文章系のコンペでは、上位手法を参考にしていこうと思います。

5位のソリューションは、似たトライをやっていますが、結果は全然違います。この差が埋まらないです。

おすすめ書籍

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

記事URLをコピーしました