確率・統計
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パチンコのST中に当たる確率の計算方法(N回転以内に当たる確率は?)

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Aru

確率・統計は、日常生活に幅広く応用できる重要な数学分野です。今回は、その中でも「パチンコのST(確変)中にN回転以内で大当りする確率」に焦点を当てて計算してみます。調べてみると、意外に確率の遷移が複雑な機種も多いことに驚きました。この記事では、パチンコの確率に興味がある方や、理論的な理解を深めたい方に向けて、わかりやすく解説しています。

結論:大当たり確率1/XのパチンコがN回転以内で当たる確率

$$
1 – \biggl( \frac{X-1}{X} \biggr) ^ N
$$

はじめに

この記事は、確率・統計の学習を目的とした内容です。

学習題材としては「サイコロをN回振って1が出る確率は?」といった例が一般的かもしれませんが、今回は大人が興味を持ちやすい「パチンコのST中に当たる確率」を取り上げました。

サイコロの確率と基本的な考え方は同じなので、パチンコに興味があれば、楽しみながら確率の計算方法を学ぶことができるかと思います。

パチンコのST中に当たる確率を求めてみる

どうせなら、実在する台を題材にした方が面白いと思いますので、次の2機種を選んでみました。

新世紀エヴァンゲリオン〜未来への咆哮〜

スペック表から抜き出した確率は以下の通りです。

ST中確率 約1/99.4
ST回数  163回
継続率  約81%

この「継続率約80%」を実際に計算して求めたいと思います。

まず、1回転で当たる確率が$\frac{1}{99.4}$なら、ハズレる確率は、

$$1-\frac{1}{99.4}=\frac{99.4}{99.4}-\frac{1}{99.4}=\frac{98.4}{99.4}$$

となります。

163回連続でハズレるとSTは終了するで、STが終了する確率は、

$$
163回連続で外れる確率= \frac{98.4}{99.4}\times \frac{98.4}{99.4}\times … \times \frac{98.4}{99.4} = \biggl( \frac{98.4}{99.4} \biggr) ^ {163}
$$

となります。

163回外れる確率がわかれば、163回以内の当たる確率は1から外れる確率を引いたものになります。

$$
ST中に当たる確率 = 1 – \biggl( \frac{98.4}{99.4} \biggr) ^ {163}
$$

これを計算すると$\simeq 0.8075…$となり、スペック表にある約81%となります。


Pフィーバーアクエリオン極合体

この台は以下のようなスペックで少し変則的です

ST中確率
  1/94.2
ST回数 
  30%が次回まで(確率1/1)
  3%が10000回
  67%が111回
継続率  約80%

まず、111回で$\frac{1}{94.2}$を引く確率は、

$$
1-\biggl( \frac{93.2}{93.2} \biggr) ^ {111} = 0.694…
$$

ここだけみると継続率は約70%です。

ただ、10000回で$\frac{1}{94.2}$を引く確率確率は、

$$
1-\biggl( \frac{93.2}{93.2} \biggr) ^ {111} \simeq 1.0
$$

残りの30%は100%継続です。

こういう場合は、加重平均します。それぞれの確率は30%, 3%, 67%なので、それぞれの確率に0.3, 0.03, 0.67を掛けて足し合わせます。

$$
1.0 \times 0.3 + 1.0 \times 0.03 + 0.694… \times 0.67 = 0.795…
$$

スペック通りの約80%が計算できました。30%が100%継続だと、70%継続でも数字のマジックで80%になるのは面白いですね。

おわりに

いかがでしたか? N回の試行で当たる確率って簡単に計算できることがわかったと思います。

この記事で興味がでたら、TV番組の懸賞の当たる確率が変化するという、モンティ・ホール問題の記事や、別のパチンコの確率計算の記事も読んでみてください。

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IT&機械学習エンジニア/ファイナンシャルプランナー(CFP®)
専門分野は並列処理・画像処理・機械学習・ディープラーニング。プログラミング言語はC, C++, Go, Pythonを中心として色々利用。現在は、Kaggle, 競プロなどをしながら悠々自適に活動中
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